作家略歴

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安芸真奈

海と山に囲まれた高知は日差しが強く湿気の多い土地で、私の生まれた古い家の障子と襖はそれ自体が呼吸しているようでした。家の中で遊ぶことの多かった私は紙と木に囲まれていたのですね。田舎なので今でも実家の玄関は終日開け放されていますけど。
木版(紙・木・墨の呼吸)を制作していると自分の鼓動や存在を意識するようになり、湿度に反応し空気を浄化・通過させる様子は呼吸そのもので、それを体感する事により形になって現れてきます。幼い時の環境と木版画の制作は自然に繋がって来たように思います。木版における彫りでさえの私の呼吸として感じられたら。「浮遊」と題しテーマとしてきましたが、最近は「呼吸する存在」についても考えています。(安芸真奈)

略歴

1960 高知県に生まれる
1982 高知大学卒業
1989-99 日本版画協会展(東京)
1990 期待の新人作家大賞展(東京)
1996-97 鹿沼市立川上澄生美術館木版画大賞展(栃木)
1997 多摩国際版画交流展 -ポーランド・日本- (パルテノン多摩)
1998 "Space"現代日本版画展(イスラエル・ティコティン美術館)
1999 ぶどうの国の国際ビエンナーレ(山梨県立美術館)
  飛騨高山現代木版画ビエンナーレ(岐阜)
2001 あおもり版画トリエンナーレ(青森)
2002 高知国際版画トリエンナーレ(高知・いの町紙の博物館)'05
  50周年記念 現代日本版画展(イスラエル・ティコティン美術館)
2003 “紙と版画”日本・オランダ版画展(オランダZaans Museum)
  クラコウ国際版画トリエンナーレ特別展 (ポーランド)
2004 ラテンアメリカ版画ビエンナーレ日本展 (アルゼンチン)
2006 Grafiek manifestatie 版画宣言 (オランダ)
現在 日本版画協会会員